ダイヤモンド買取相場の見方

ダイヤモンド買取の際のキャラガイとは

金や銀、プラチナといった貴金属は相場の動きによって毎日の買取額は変わるものの、基本的に「グラム何円」という計算になるため、1gの買取額が4,000円であれば10gは40,000円と非常に分かりやすくなっています。

一方、ダイヤモンドの場合も常に相場が動いているのは貴金属と同じですが、ダイヤモンドはカラット数が大きければ大きいほど希少ということもあり、貴金属のように「0.2ctが20,000円だから1.0ctは5倍の100,000円」とはなりません。

またダイヤモンドの買取を行う業者によっても買取表の表記が異なっていることも買取額の不透明さを助長する原因となっています。

ここではそんな分かりづらいダイヤモンドの買取相場の見方を解説しますの。これを参考により良い業者に買い取ってもらうようにしましょう。

カラットによって大きく異なる買取額

ダイヤモンドには一般的に品質を「カラット」「クラリティ」「カット」「カラー」の4つの視点から判断します。それについては「ダイヤモンドの品質の見方」で詳しく解説していますので、ここではあくまでも買取額の見方に触れていきます。

まず、ダイヤモンドの鑑定書を用意してください。そこには正確なカラット、カラーやクラリティ、カットの等級…いわゆる「4C」が記載されているはず。もし鑑定書がない場合は…現物を査定してもらう以外に価格を知る方法はありません。

それを踏まえたうえで、あるダイヤモンド買取業者の買い取り相場を見てみましょう。

ダイヤモンド買取相場の見方

ここでは比較的透明度の高い「VS1」というグレードを引き合いに出して説明します。上記は0.20~0.29ct(カラット)と1.00~1.49ctの1カラットあたりの買取相場(キャラガイ)を比べたもの。

横軸がカットの程度、縦軸のアルファベットがカラーのグレードを意味します。

パッと見だと「0.2~0.29ctでカットが『Good』、カラーが無色(D)のダイヤは84,000円で買い取ってくれる」と思われがちですが、これはあくまでも「0.2~0.29ctのダイヤモンドの1ctでの買取相場」というもの。ややこしい。

つまり、仮に売りたいダイヤモンドが0.25ctだとすると、84,000円×0.25で21,000円(一般的に100円未満切り捨て)となるのです。

当然ながら右の1.00~1.49ctの買取相場も1ctあたりの価格になっています。仮に1.25ctのダイヤモンドが上記の条件である「Good」「D」と同じだとすると、520,000円×1.25=650,000円となります。

単純にカラット(重量)だけで考えれば1.25ctは0.25ctの5倍。しかし買取額は0.25ctが21,000円なのに対し1.25ctは650,000円と約31倍。カラット数の小さいダイヤモンドの価値がいかに低いかを物語っています。

このようなキャラガイでの買取相場の掲載方法だと0.01ct単位で計算しやすいというメリットがあります。

■カラット数ごとにキャラガイでの買取価格を掲載していると計算しやすい
■カラット数(質量)が小さいダイヤモンドの価値は低い

カラットあたりでない買取価格の見方

次に別の買取業者の表を見てみます。

ダイヤモンド買取相場の見方2

上記のキャラガイ表記のパターンとは違いこちらでは左が0.2ctダイヤモンドの買取相場を、右を1.0ctダイヤモンドの買取相場を表示しており、0.1ct単位で買取額を表示しているためパッと見は非常に分かりやすいものとなっています。

しかしダイヤモンドの多くは0.01ct単位で売買されます。現実的には0.2ctピッタリといったことは少なくなるため、もし仮に0.25ctのダイヤモンドを売りたい場合は一度キャラガイに直す必要があるのです。

最初に挙げた業者と同様に0.2ctで透明度VS1、カラーD、カットグレード「Good」の例で見てみると…

  • 12,600円×5=63,000円(1ctあたりの価格)
  • 63,000円×0.25ct=15,750円

このようになります。

ちょっとややこしいですね。この表記では実際の査定に近い額を出すには一度1ctあたりの買取相場にするという計算が必要になるのです。

■0.1カラットごとの価格表示の場合、中途半端なctは計算に手間

買取額の表示や価格は業者によって違う

上記の2業者の買取価格は同じ日のもの。この2店を比べただけでも買取相場の表示方法はもちろん、価格も大きく違うことが分かると思います。

ダイヤモンドは貴金属以上に業者によって買取額が異なるため、高く買い取ってくれる業者をしっかりと選ぶことがなにより重要になります。

また、こういった買取額はあくまでも目安であり、カラットやカラー、カットのグレードが同じでも、グレードに表れない微妙な品質の違いにより買取額が上下する可能性があることも忘れないでください。

特に1ctを超えるような希少なダイヤモンドの場合買取業者によって査定額が数十万円変わってくることもザラなので、「どこでも一緒だろう」と思わずより良い買取業者を探すようにして下さい。

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