切手の価値は上がっている?下がっている?
数十年前は人気のあった切手コレクション。
しかし昭和の中期~後期をピークに切手を集めるコレクターの数は減少の一途をたどっており、今現在は熱心な収集家の数は限られています。
そんな状況にあって切手の価値というのはどうなっているのでしょう?
普通に考えれば切手などのコレクション品は古くなればなるほど価値が上がりそうなものですが、収集家の数が少なくなっている現在、切手の価値というのは上がっているのでしょうか?それとも下がっているのでしょうか?
昔に比べ切手の価値は下がっている
結論から言えば昔に比べ切手の価値は下がっています。それも大幅に。
趣味の多様化やコレクターの高齢化などによって切手の収集家は徐々に、しかし確実に減少。需要が落ち込みに加えヤフオクやメルカリなどインターネットによる個人売買が行われるようになったことも影響し切手の価値というのは大きく値下がりしています。
一部のレアなものや人気のものに関してはこの限りではないものの、今は需要より供給が多い状況なので大半の切手は20~30年前に比べると大幅に価格が下がってしまっているのです。
代表的な記念切手である「見返り美人」や「月に雁」は私が子供のころは15,000~20,000円くらいしたものですが、今現在は極美品でも5,000円くらい、普通の程度になればこの半値くらいが当たり前となっています。
見返り美人や月に雁がメルカリなどで1,000~2,000円程度で取引されている状況を見ると、子供の頃切手を集めていた時期があった私としては切ない気分になってきます。
価値が上がっている切手は?
基本的に切手のほとんどは昔に比べ価値が大幅に下落しているものの、中には価値が上がっているものやほとんど変わらないもの、価値の下落が軽微なものも存在します。
その代表的なものが明治~大正時代に発行されたもの。額面が数十文~数十銭といったものの中には数万円以上の価値が付くものも存在し、数枚しか現存しないものになると数百万円~数千万円なんてことも。
有名どころだと日本最初の切手である竜文切手やその後販売された桜切手あたり。手彫りで作られた貴重な切手とあって使用済みでも数千円以上の価値があります。
これらは細かく分類されており価値もピンキリ。数十万円~数百万円の価値が付くものはごく一部ながら夢がある話ではあります。
また、赤猿など一部の中国切手は値上がりしているものが存在。
中国では急激な経済発展を背景に富裕層が急激に増加。それに伴い切手を収集するコレクターが増え、日本に現存する中国切手を購入する動きが広がったため、日本の切手が価値を落としていくのに対し中国切手は価値が上がるという現象が。
一時に比べブームは落ち着いたとはいえ、赤猿や文化大革命時の切手は今でも高値で取引されています。
切手全体を見ればほとんどのものは価値を下げているものの、ごく一部のものは価値を落とすどころか上がっているものも存在するのです。
とはいえ中国切手も最近は値下がり傾向に。激化する米中の貿易摩擦などにより中国経済は確実に減速しており切手収集家の数も減るものと予想されます。
もし手元に中国切手があるのであれば、日本の切手と同様に少しでも価値が高いうちに手放した方がいいかもしれません。
切手の価値の今後
切手を収集する人は減少の一途を辿っているのに対し、コレクターの高齢化やかつての収集家による売却などにより切手の相対的な供給過多は今後ますます進むと考えられます。
切手コレクションが見直され収集家が増えれば別ですが、現状でその可能性は限りなくゼロに近いと言っても過言ではなく、収集に熱心だった団塊の世代の高齢化が進めば遺品整理などによってさらに市場に出回ることになるでしょう。
近年は日本郵政が記念切手などを乱発していることも影響し比較的新しい切手は額面以下でしか買い取ってもらえない状況が続いています。
もし切手の売却や処分を考えているのであれば、少しでも値段の高いうちに行動したほうが良いと言わざるを得ません。
私も小学生の頃少し切手を集めていた時期があったので現在の状況というのは寂しい限りですが、これも時代の流れなのでしょう。
切手を少しでも高く簡単に売るために
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かつては切手を集める趣味はポピュラーでしたが、現在切手収集家の数は減少の一途をたどり切手の価値は日に日に下がってきています。いらない切手が家にあるのであれば、少しでも早く換金したほうが得策です。
汚れていたり使いかけであったりしても買取の対象になる場合もあるため、とにかく一度プロの査定してもらうことが重要になります。
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