切手を収集しているコレクターの数の推移

切手コレクターの数は減っている

昭和の中期~後期ごろ、切手の収集は人気のある趣味のひとつでした。

娯楽が少なかったことも影響してか下は小学生から上は高齢者まで幅広い年代で切手収集が行われ、その人口もかなりの数を誇っていました。

日本郵趣協会」という日本および世界の切手に関する様々や記念切手の発売日など情報を提供し、切手文化の継承を掲げている公益財団法人も存在するなど切手を集める文化が根付いていたのです。

しかし近年はコレクターの高齢化、趣味の多様化などが原因で切手への関心が薄れており、切手を集めるコレクターの数は徐々に減少しているのが現状です。

日本郵趣協会の会員数で見る切手コレクターの数

切手コレクターの数の推移や今後を測る上で興味深いデータがあります。

日本郵趣協会で見る切手コレクターの推移 出展:https://ameblo.jp/kenzaburo-ikeda/


日本郵趣協会の会員になっている人は切手コレクターの中でも一部ではあるものの、切手に関連した日本最大の組織である日本郵趣協会の会員数は切手コレクターの数の縮図と言っても過言ではないでしょう。

このデータは日本郵趣協会が公益財団法人化した2011年からのもの。毎年5~6%ずつ減少しており将来の予想もこれに準じたものになっています。

また、かつての収集家の高齢化が進み死去や終活する人が増加。結果切手を手放す人が増加することも予想されます。団塊の世代付近がコレクターのボリュームゾーンと考えるなら、これから切手が一気に市場に溢れる可能性も。

今現在潜在的な切手コレクターがどの程度いるのかは定かではありません。ただ、コレクターの減少は今に始まったことではなく、昭和中期頃をピークとして減少の一途を辿っていると推測されます。

切手収集家が激減している理由

切手コレクターが減っている理由

ではなぜこれほどまでに切手収集家が激減しているのか?その理由はいくつか考えられます。主な原因を挙げてみましょう。

趣味の多様化

切手を集める人が減っている一番の理由は趣味の多様化でしょう。これは切手収集に限らずテレビの視聴率減少や“若者の〇〇離れ”の原因としても取りざたされていますよね。

昭和中期頃の日本というのは戦後それほど時間が経っていないこともあり各家庭は決して裕福とはいえない状況がありました。そうなると当然ながらやれることも限られてきます。

ましてやスマホやネットが当たり前の現在と違い昔は娯楽と呼べるものは少なく、大人から子供まで趣味と呼べるものはある程度限定される結果に。テレビの視聴率も30%40%がごろごろしていた時代ですからね。

そんな中で火が付いた切手ブームですが、便利な世の中になり人々の趣味が多様化するにしたがって切手を集める人は減少していきます。

成熟した世の中の常といったところでしょうか。

切手に身近ではなくなっている

かつて切手は身近なものでした。連絡手段としてハガキや封書が当たり前の時代とあって、切手を家に常備するのが当然だったからです。切手を見て触れる機会が多ければ興味を持つ人が増えるのは想像に難くありませんよね。

しかし現在の連絡手段といえば電話やメール、LINEがほとんど。何かの書類を郵送する必要がある場合などを除き切手に触れる機会はほとんどなくなってしまいました。

そう、切手の存在自体が忘れ去られようとしているのです。

お金がかかる

切手収集は地味にお金がかかります。

現在は切手コレクションが完全に下火になったとはいえ、何らかの記念切手や特殊切手が毎週のように発売されている状況。

1枚1枚集めるだけならまだしも、それらをシートで買おうと思えば1種類につき数百円~数千円かかることになります。それを頻繁に購入するのは経済的負担が大きいと言わざるを得ません。

また、昔の切手に興味を持ち出すとお金はいくらあっても足りません。昔に比べ切手の価値は大きく下がってはいるものの、ある程度の数を集めようと思えば数万円~数十万円くらい簡単に吹き飛んでしまいます。

趣味とは基本的にお金がかかるものとはいえ、過去から現在まで膨大な数の切手を前に尻込みしてしまうのは当然かもしれません。

趣味の共有化が難しい

趣味というのは自分自身との戦いである一方、周囲に認めてもらいたいという欲求が芽生えるもの。趣味を共有化する人間がいてこそ競争心ややりがいが生まれる面が存在するのです。

しかしコレクターが減少の一途をたどる切手収集の場合、身近な同志はなかなか見つからないもの。ネットやSNSを駆使すれば仲間を見つけることは可能でしょうが、収集家の高齢化が進む中そこまでする人がどれほどいるのか…

周囲に切手収集家が存在しないことから、若者は切手を集めるという趣味の存在すら認識していない場合も。そもそも切手に興味を持つきっかけがないのです。

…悪循環ですね。

切手コレクターが減っている現状から見えること

切手コレクターが減少の一途を辿っているということは、つまり記念切手などへの需要が減っていることを意味します。

これだけ大きな減少が続いている状況では切手の価値も下がる傾向にあり、実際一部の希少な切手以外は大幅に値を落としています。有名な「見返り美人」や「月に雁」も例外ではありません。

かつて15,000円ほどで取引されていた見返り美人も現在では3,000~5,000円くらいが相場。メルカリやヤフオクなどの個人売買にいたっては1,000~2,000円程度で取引されているのが実情なのです。

切手の収集家が減っているということは切手を買いたいと考える人が減少していることを意味します。買い手が減れば価値が下がるのは当然の結果ですよね。

また、切手の価値の下落は手放す動機にも繋がります。これからもコレクターの数が減少の一途を辿るのであれば切手の価値も下がる一方。「なら少しでも高いうちに売ってしまえ」と考える人が増え、市場に切手がだぶつく結果に。

今現在昔集めていた切手を手放すことを考えているのであれば、切手コレクターの数が少しでも多いうちに動いたほうが賢明と考えられます。

切手収集の人気が復活する可能性は?

切手収集家や切手の人気が減少し続けているとはいえ、今後再び脚光を浴びる可能性もあるかもしれない…そんな淡い期待を抱いている人もいるかもしれません。

しかしそれは難しいと言わざるを得ないでしょう。

子供の頃に切手収集を経験した団塊の世代が退職後に再び集めだすという事例はあるものの、それはごく一部の話。

かつての収集家の死去や終活により長年大事にしまっていた切手が売りに出される数の方が圧倒的に多いと考えられます。そもそも団塊の世代が切手収集を再開したとしても現実的なタイムリミットは決して長くありませんからね。

切手収集が今後安定的な地位を獲得するには若年層の取り込みが必要不可欠。しかし思いのほかお金がかかるうえ地味でファッション性皆無な切手収集が若い世代に受け入れられるとは到底思えません。

以上のことから今後も切手コレクターの数は減少の一途を辿ると考えるのが自然なのではないでしょうか。

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かつては切手を集める趣味はポピュラーでしたが、現在切手収集家の数は減少の一途をたどり切手の価値は日に日に下がってきています。いらない切手が家にあるのであれば、少しでも早く換金したほうが得策です。

汚れていたり使いかけであったりしても買取の対象になる場合もあるため、とにかく一度プロの査定してもらうことが重要になります。

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