お年玉切手シートの買取額は高い?低い?
お年玉付き年賀はがきに割り振られている6桁のくじ番号。毎年1月に抽選が行われる中で下2桁の当選番号にヒットすると貰えるのがお年玉切手シートです。
昭和25年から開始されたこのお年玉切手シートの配布。毎年趣向を凝らしたデザインを採用していることもあり、切手コレクターでなくてもこれだけは集めているという人も多いことでしょう。
しかし、いい加減増えてきたから整理したい、ある年だけやたらと当選してだぶついているなどの理由により売却を考えることもあるのでは?お年玉切手シートは趣味性が高いだけに高く売れそうな気がする…
年賀はがきのくじに当選してはじめて手にできるお年玉切手シート。どのくらいの価格で売却・買取してもらえるのか、年別に細かく紹介していきます。
お年玉切手シートの買取額
ではまずお年玉切手シートの平均的な買取額を見てみましょう。
表は昭和25年から平成31年までのもので、すべてバラではなくシートでの買取価格。価格の幅は普通品~美品など状態による価格差、業者間による買取額の差異を表しています。
年号 | 買取価格 | 年号 | 買取価格 |
---|---|---|---|
昭和25年 | 2,000~5,000円 | 平成2年 | 50~80円 |
昭和26年 | 500~1,500円 | 平成3年 | 40~70円 |
昭和27年 | 1,000~2,000円 | 平成4年 | 40~70円 |
昭和28年 | 800~1,800円 | 平成5年 | 50~80円 |
昭和29年 | 500~1,000円 | 平成6年 | 50~80円 |
昭和30年 | 500~1,000円 | 平成7年 | 60~110円 |
昭和31年 | 400~1,000円 | 平成8年 | 60~110円 |
昭和32年 | 200~500円 | 平成9年 | 60~110円 |
昭和33年 | 100~200円 | 平成10年 | 60~110円 |
昭和34年 | 100~200円 | 平成11年 | 60~110円 |
昭和35年 | 100~200円 | 平成12年 | 60~110円 |
昭和36年 | 100~300円 | 平成13年 | 60~110円 |
昭和37年 | 100~200円 | 平成14年 | 60~110円 |
昭和38年 | 100~200円 | 平成15年 | 60~110円 |
昭和39年 | 80~150円 | 平成16年 | 60~110円 |
昭和40年 | 30~50円 | 平成17年 | 60~110円 |
昭和41年 | 20~50円 | 平成18年 | 60~110円 |
昭和42年 | 10~30円 | 平成19年 | 60~110円 |
昭和43年 | 10~30円 | 平成20年 | 60~110円 |
昭和44年 | 10~30円 | 平成21年 | 60~100円 |
昭和45年 | 10~30円 | 平成22年 | 60~110円 |
昭和46年 | 10~30円 | 平成23年 | 60~110円 |
昭和47年 | 15~40円 | 平成24年 | 60~110円 |
昭和48年 | 15~30円 | 平成25年 | 60~110円 |
昭和49年 | 15~30円 | 平成26年 | 60~110円 |
昭和50年 | 15~30円 | 平成27年 | 60~110円 |
昭和51年 | 15~30円 | 平成28年 | 60~110円 |
昭和52年 | 20~40円 | 平成29年 | 60~110円 |
昭和53年 | 20~40円 | 平成30年 | 60~110円 |
昭和54年 | 20~40円 | 平成31年 | 70~120円 |
昭和55年 | 20~40円 | ||
昭和56年 | 20~40円 | ||
昭和57年 | 40~70円 | ||
昭和58年 | 40~70円 | ||
昭和59年 | 40~70円 | ||
昭和60年 | 40~70円 | ||
昭和61年 | 40~70円 | ||
昭和62年 | 50~80円 | ||
昭和63年 | 50~80円 | ||
昭和64年 | 50~80円 |
切手買取業者による買取価格は概ねこのようになっています。
お年玉切手シートを比較的高く買い取ってくれるのは昭和32年くらいまでで、額面以上の買取が期待できるのは昭和40年までといったところ。それ以降は額面以下での買取が基本になってしまいます。
お年玉切手シートの買取額が安い理由
年賀はがきのお年玉くじに当選しないと手に入らないお年玉切手シート。下2桁の数字2つ(平成31年は3つ)が当選番号であるため、当選確率的には約2%(平成31年は3.3%)。であればもうちょっと高く買い取ってくれてもいいような気がしますよね。
お年玉切手シートの当選確率は2%とはいえ、お年玉付き年賀はがきは毎年数十億枚発行されているためその数は膨大。
お年玉付き年賀はがきの発行枚数は平成16年(2004年)の約44億枚をピークに減少の一途を辿り、平成最後となる31年(2019年)は約24億枚。そのうち3.3%が当選するのであれば約8千万枚!
当選したもののわざわざ交換しない人も相当数いるため実際のお年玉切手シートの発行枚数はもっと少なくなるでしょうが、それでも数千万枚は下らないでしょう。
一般的な記念切手や特殊切手のシートの発行枚数は概ね100万~300万枚。それに比べるとお年玉切手シートの発行枚数は非常に多いと言わざるを得ません。
記念切手ですら額面以上の買取が厳しい状況において、発行枚数が多いお年玉切手シートの価値が上がるはずもありません。
「お年玉切手シートは毎年漏らさず手に入れたい」という収集家であればまだしも、一般的な人にとってお年玉切手シートは単なる“おまけ”。「ただで切手が手に入った」程度のものに過ぎません。
であるなら、1枚数十円程度の価値が付くだけでも儲けものなのかもしれません。
個人売買なら高く売れる?
切手買取業者に売却する場合は一部の古いものを除き額面以下の買取額となってしまうお年玉切手シート。とはいえ買い取った業者は額面以上の価格で販売しているというのが実情です。
100円で買い取ったものを250円で販売するといったイメージでしょうか。買取にかかる人件費などのコストや利益を考えれば致し方ないところでしょう。
じゃあ業者を介さない個人売買なら高く売れるのではないか?ヤフオクやメルカリなど、近年は個人売買が手軽に行える素地が整っているため、こういったもの利用すれば額面以上で売れると考える人もいるでしょう。
結論から言えばその通り。個人売買であれば額面130円のお年玉切手シートを200円で売ることも可能なのです。
ただし、それが“得”なのかは難しい問題。200円で売れたとして、その中から販売手数料を10%支払い、場合によっては送料も出品者負担となります。
加えて出品や落札者とのやりとり、送付といった手間を考えた場合、果たして割に合うのかどうか。たった数十円の利益のために様々な手間をかける…少なくとも私なら絶対にやりません。時は金なりですからね。
昭和32年くらいまでの古いお年玉切手シートであれば個人売買より買取業者に売った方が高い場合も多く、個人売買による売却はあまりお勧めできません。
それでもメルカリやヤフオクなどの個人売買を使用するメリットを挙げるのであれば、数十枚以上のお年玉切手シートを抱き合わせで販売するケースか。数十枚をまとめて数千円で売ることができれば旨味はあるかもしれません。
それも落札額によって大きく左右されますが…
時間が有り余っている人であればまだしも、それなりに働いている人であれば個人売買によるお年玉切手シートの売却は割に合わないと考えておいた方がいいでしょう。残業したほうが100倍儲かる。
お年玉切手シートはまとめて業者に
額面以上の価格で買い取ってもらえるお年玉切手シートは昭和初期から中期までのものに限り、昭和40年以降のものは額面以下でしか売れないと思っておいた方がいいでしょう。
そうなってくると「希少価値がある記念切手」というよりは「実用性を考えた金券」という意味あいが強くなり、より換金率の高い業者にまとめて売るのが最も効率的となります。
業者によっては額面の80~90%で買い取ってくれるところも存在します。
とはいえ、何らかの理由で一部の切手の価値が急激に上がる可能性も否定できません。そういった場合に備えるなら「一律額面の〇%」という買取しか行わない金券ショップでの売却はあまりおすすめできません。
切手に精通した買取業者に持ち込むことで思わぬ高額査定を引き出せる場合もあります。同時にお年玉切手シート以外の切手も売るとなればなおさら専門家がいる業者に買取をお願いするべき。
出張査定やキャンセルが無料の業者であれば、査定額が気に入らなければ買取を断ればいいだけ。まずは手持ちのお年玉切手シートの価値を知るためにも一度買取査定を受けてみてはいかがでしょうか。
お年玉切手シートを高く売るために
一口に切手を売るといっても買取を行う業者は数多く、実績や買取額は千差万別。そんな中確かな実績を背景に全国展開を行い多くの支持を得ているのが「バイセル」です。
出張査定はもちろん宅配での買取も行っており、わざわざ店舗に出向く必要がないのは嬉しいところ。万が一査定額に満足できない場合のキャンセルはもちろん無料です。
かつては切手を集める趣味はポピュラーでしたが、現在切手収集家の数は減少の一途をたどり切手の価値は日に日に下がってきています。いらない切手が家にあるのであれば、少しでも早く換金したほうが得策です。
汚れていたり使いかけであったりしても買取の対象になる場合もあるため、とにかく一度プロの査定してもらうことが重要になります。
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